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残金決済日の延期相談のトラブル事例

記事投稿日:2020年9月22日

宮崎西部不動産の飯干です。本日は契約した物件の残代金の支払いと引き渡しを受ける「残金決済日について」のトラブル事例のお話です。

不動産の売買取引で売主様や買主様の都合によって、残代金の支払いや物件の引き渡し日が遅れることは決して珍しいことではありません。気が利く不動産会社は、契約書に記載した日付よりも遅れる場合があることを特約事項に記載もします。

今から数年前、私は買主様側の仲介に入る形で土地の契約を行いました。
売主様側にも別の不動産会社がついており、契約書は私の方で作成しました。

先の通り、特約事項には「売主及び買主は、契約の履行に関する諸手続きによっては、本物件の引渡日が遅れる場合があることを承諾するものとします。」という文章も入れていました。

残金決済の2週間程前に、買主様側の都合で融資の実行が予定日よりも2週間程遅れる連絡があり、売主側の不動産業者にも残金延期願いの書面を用意して、売主様にご相談いただくようにお願いしました。

数日して売主側の不動産業者から驚くべき返事が返ってきます。

残金日が遅れることを売主様にご相談したところ、
あぁ、それじゃ違約解約と言うことで手付金はもらっていいですね?
と、普通にさらりと当たり前のように話してきたそうです。

売主様は普通のご夫婦でしたが、県外に住んでいた頃に不動産を売却した経験があり、「残金が延期になるのは常識的に考えて信じられない。期日が守られないのであれば、手付金を違約金としてもらうのは当然でしょう?」という言い分でした。

更に知り合いの司法書士にも相談したそうで、「特約事項には、いつまで延期するかの日付が書いていないので無効です。このような不動産業者であれば、あなた達の知らない間に勝手に所有権が移転されるかもしれないから気を付けた方がいい。」とまで言われたそうです。

権利証(登記識別情報)や実印も印鑑証明もないのに、どうして私達が勝手に所有権の移転ができるでしょうか?流石にここまで無知な司法書士はいませんから、作り話であることは分かっていたのですが、そこを追求しても根本的な解決になりませんし、わざと挑発してきたようにも思えます。

これ以降の経緯は省略しますが、最終的には私も直接 売主様側に介入し、関係者のご協力もいただいて、違約解約はせずに無事に残金決済を行うことができました。以来、残金決済の期日は、可能な限り長めに設定するようにしています。

契約書の条項には、「本契約書に定めのない事項については、民法、その他関係法規および不動産取引の慣行に従い、売主、買主互いに誠意をもって協議します。」という文章が入っていますが、必ずしも相手方が誠意をもって協議してくれるとは限りません。

普通に考えれば、契約書に書いているのだから守るのは当然のこと。
相談すれば延期を承諾してもらえるだろうと甘い考えは持ってはいけません。
契約書とは売主様と買主様がどのように合意したのかを書面上に記載したものであり、考えている以上にずっと重みのあるものです。

契約前の残金決済日については慎重に決めるようにしましょう。